体験型食文化観光とは

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体験型観光とは、一般的に既存の観光である地域の資源を一方的に見せるというのに対して、旅行者の五感を通じて、より実感させる"観光の魅せ方"を必要としたものであり、食の歴史や文化・産業に五感を通して直接触れさせようとする観光をいう。
 それでは食文化とは何なのだろう。食という生活環境を、社会環境、自然環境のなかで調和を図りながら、長年にわたって高めてきた文化をいう。

 それらをふまえて『なら食』研究会が考える【奈良の体験型食文化観光】とは、食の歴史、文化の活用を価値ある地域資源、観光資源として発見し、観光客に再認識させる観光と捉えている。

 つまり、人は誰でも過去を振り返り、未来を意識することで、現在が「過去から変化してきた結果」であることを感じられるように、それら情報を活用した食文化を核とする体験型食文化観光は、食文化の由来を知り、先人たちによって蓄積されてきた知恵を学び、それを生活に生かすことを通して、過去から現代にいたる連綿としたつながりの中に自分を発見して頂けるという魅力ある観光と考えている。
口から入るものは漢方薬であれ、食品であれ、全て薬になるという考え方(医食同源)があるように、毎日の食事をしながら、食べ物の成分の不可思議さ、それを食べた後の身体作用の複雑さに思いを馳せて頂けるように、如何に自らの生活に落とし込んでいけるかを伝える『なら食』研究会が考える体験型食文化観光は、県内の人のみならず、多くの人に大いに満足して頂けると考えている。

 ただそれらのほとんどは点と点の存在であり、また食の歴史や文化を観光資源とし、食産業を観光産業として捉えるには、あまりにも日常的なものであるため、日常の営みが観光資源として価値があることを生産者と共になかなか気が付きにくいという難点がある。

 そこで、奈良県で体験型食文化観光を進めるに当たって求められることは、食を支える農業を体感できる情報や、品質に信頼を得ているという情報。また「食のはじまりの歴史」に加えて「食文化の確立させる条件」も持っていて、かつ認識させる風景などの情報を、発掘し管理し一元化することである。

 もう一つ、地域全体へ長い目でみた経済波及として評価させるためには、地域の中にしっかり受け止める展開を進めていくことを必要とし、体験型食文化観光を推進させる体制と仕組みづくりをすることが求められる。その結果、人々の連鎖(循環)を生み活性化できると考えている。  


『なら食』研究会